結局、クリードは大きすぎる力を持っていて、それが原因で親に捨てられた過去から人を信じられなかったけど、フローラとリチアに会ってやっぱり人を求めてしまった。
けど、どうやって求めればいいのかが分からなくて、結果フローラが求める争いの無い世界を作れば彼女が喜ぶと信じてガルデニア作戦を決行したのかな。
例え、フローラ本人に否定されても、結果的に彼女が求めているものを与えれば、きっと受け入れてくれると信じて。
結局作戦は失敗して、その尻拭いをフローラにさせてしまう形になってしまったけど。
ここで駄目なのは、学習能力がないことと、現実を受け止めるだけの器がなかったことかと。
あれだけ身体を張って間違いだと諭した彼女の言葉をまるで受け止めようとしないクリードはやはりスピリアが未発達だったのかな。
見てるとまるで子供みたいだった。
周りが全然見えてなさ過ぎる。
あれだけの失敗という結果を目の前に突き出されてそれでも自分の間違いを認められないからこそ、彼は2千年たっても成長せずに、またガルデニアを復活させて悲劇を繰り返そうとしてしまったのかなと。
それでもクリードのフローラへの想いだけは本物だったのは確かだと思います。
敵方もかなり良いキャラが多かったのでもっと焦点を当ててほしかったかな。
セラフ兄弟とフローラ、クリードとインカローズの関係が気になる。
そういう意味では、タイトルどおり「心」をテーマにした良いお話だったと思います。
ゲームショップでたまたま見たプロモでの「真っ直ぐなだけが正しいと思ってる子供が!何も犠牲にしないで生きられると思ってる子供が!私に説教などっ、何様のつもりだ!」は最初コハクかと思ってたんですが(井上さんの声と名前が一致してなかったので分からなかった;)イネスだったんですね。
うーん、これも深い言葉だなぁ…。
大人になると色々なしがらみに囚われちゃって信じたいって思っても、疑ってしまったり、素直に言えなくなったり。
子供の頃ならそんな余計な事なんて何も考えないで思ったことが言えたのに。
勿論思ったことをばんばんいう事だけがいい事だとは思わないし、そうやって自己防衛していかなければ生きていけないのが大人だってのも分かってる。
だからこそのイネスの本心の言葉だと思うんですけど、そういう大人の事情を知ってるからこそ、シングみたいに無条件で人を信じられる部分が羨ましくもあり、疎ましくもあるってことなのか。
今作は基本いらっとくるキャラがいなかったんですが、あえていうならコハクとリチアが時々いらっときた。
まず、コハクはいばらの森以降でシング・ヒスイ組と合流した後の会話。
自分が殺されそうになってもリチアを助けようとする彼女は別に間違ってないと思います。小さな頃から一緒にいたわけですし、その絆はかなり深いものだろうし。じゃなければ、自分のスピルーンを壊してでも逃がそうとはしないかと。
だからといって、それをシングに求めるのはお門違いだと思う。
もしも、リチアを助ける事に対して、きちんと自分はこういう理由だから彼女を助けたい。お願いだから力を貸して欲しいと頼んだのならば良かったのですが、理由も告げずに「助けてくれるよね」っていう、助ける事を前提にした聞き方はちょっと酷い。
私が助けたい=シングも助けたいと思っている、っていうのは押し付けかと。
だってシングからしてみれば、言ってみればリチアっていう人間の事をあまり知らない上に、目の前で「いばらの森復活を阻む為ならコハクを殺す事もいとわない」だとか聞いてるんだから、良い印象なんて持つわけがない。少なくとも私はリチアに対してあんまり良い感情を持たなかった。勿論その後どうして彼女がそこまでするのかという理由を聞いたから少し印象が変わったけど。
まぁそんなこと言ってたら話が続かないし、世界終わるんだからそんなみみっちいこと言ってんなっていう気もするが、今までのどかすぎる漁村にいた普通の男の子のシングがいきなりそんな話されても急に受け入れられない気もする。しかも守る対象が良い印象がない。
リチアは終始いらっとしていた気もするんですが…。クンツと絡んでいる時以外は基本いらっとしてたような。
ヴェスペリアのエステルとは違ったタイプの周りを振り回す人だった。
彼女が死ねばガルデニアが復活するから死ねないというのは分かります。
ガルデニアの恐怖を身をもって体験したからこそ、復活させまいとするのはいいんですが、だからといってじゃあそれはどうしてなのか。もう誰にも死んでほしくないからですよね。でも彼女はその守るべき対象の人間を犠牲にしてでもガルデニアの復活は阻止すると言いました。これはすごい矛盾してるんじゃないのかな。世界中の人たちと、6人の仲間なら、少ない犠牲で済む方を選ぶって事?
もう誰にもしんで欲しくないと口にしながら、同じ口で「コハクを殺してしまっても」という。実際クンツが止めなければ彼女はコハクを自らの手にかけていたと思います。
そうしなければガルデニアが復活してしまうんだから冷静に考えたらそれが最良だという意見も尤もだと思うけど、もっと別に方法はないかとか葛藤はしたのかと。
後、時々被害者的な扱いをされている、もしくはしているのも首を傾げてしまった。「私には笑う資格なんて~」の台詞とか。私は彼女は加害者だと思うんですが。自らの意思でクリードに手を貸したわけだから。
まぁ、どこ寄りでお話を見るかによって変わってくるとは思うんですが。
1番びっくりしたのはやっぱりカルとマリンさん。
この二人のお話はハーツで1番好き。
最後はちゃんとくっついてくれてよかった。
その後のシングとカルのスキットで「あれは僕とパライバ様だけの言葉なんだ」っていうカルは可愛かった。
冒頭の眠り姫のお話になぞらえた形で上手い事まとめてくれたので特にもやっと感じるところはありませんでした。
が、私にはどうしてそこまでしてリチアを延命させたがるのかが分からなかった。
2千年も生きてきて、今度は眠りについてまでもまだ延命させる事の意味が今ひとつ。
生きすぎるほど生きて、寿命がきたならば、それを捻じ曲げる事が良い事なのかなーって思ったんですが。自然の摂理に反するような気がする。
死ねとは思ってませんが、流れ的に「?」だったんですよね。
確かに眠りについたとしてもスピリアが繋がっていれば大丈夫寂しくないって事なんだろうけど、心で繋がっているだけで触れることは出来ないわけですよね。現実の世界に生きる人と心は繋がっていたとしても、手を触れて、熱を感じる事も出来ないし、外の世界を歩く事も出来ない。
少なくともシングや仲間達が生きていられるのも100年もないだろうし、その後はどうするのかな。
スピリアが繋がっていたとしても、話した事も無い人達が幸せそうに暮らしてる様子をたった一人で外側から傍観して居る事が本当にリチアの幸せなのかなって思ったんですが。
それって本当に幸せなのかな、って疑問を抱いてしまった。
「さよなら」でなく「おやすみ」という言葉を使いたかったんだとしても、別にわざわざ眠りについてしまわなくても使えないことはなかったんじゃないのかな。
クンツァイトの「生きていて欲しい」っていう懇願は良かったんだけど。
リバースのお姫様とは逆で、彼女の最期には生きて罪を償うべきだったと死んでしまう事に疑問をもってしまいましたが、リチアの場合はちゃんとやるべきことはして、しがらみもなくなったのだから眠りにつくことでの延命に疑問を持ってしまいました。
ここら辺シナリオをさらっとしか読めていなくて、ちゃんと理解してない部分があって疑問に思うのかな。
しかし、今回はボスが比較的弱かったような…。ヴェスペリアのが歯ごたえあった。ハーツもかなり戦闘面白かったけど、やっぱり歴代戦闘システムナンバーワンはヴェスペリアかなー。主にエスリタのAIはあほすぎて泣けたが。
クリアデータをセーブしたら、スタート画面にミュージアムって項目が追加されて全スキット、音楽、ボイス(戦闘開始と終了時掛け合い・ゲーム中のボイス付台詞も全て)、アニメムービーが閲覧できるサービスは初期のテイルズを思い出す。
最近のは2週目をしないと見れなかったり、ゲーム中自分が見てないのは閲覧不可だったりと、ちょっと不親切設計だったので嬉しい。
聞き取りづらかったヒスイ兄の秘奥義の台詞もばっちり聞けました!
「痛ぇじゃすまねぇぞごるあ!受けやがれぇッ!限界突破の烈風旋!番風!消し飛びやがれ!」でした。
個人的にサイクロンの「逆巻け旋風!激怒を込めて全てをボコれ!」が好きです。
後、ベリルの「乙女の純情、岩をも動かす!」「闇より怖ーい女の沈黙!」「涙の海で溺れちゃえー!」「うっふーんv世界が凍てつく氷の微笑み」が面白可愛くて好きです。
最近のテイルズの詠唱は凝っていて好きすぎる。
ヴェスのおっさんのも初めて聞いたときはかなり笑ったなぁ。
後は隠しダンジョンが残ってるようなので、頑張ろうっと。
お助けキャラにガイ様とユーリもいるらしいので一目見ねば…!
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