恐ろしいルート制限があるだけあって、物語の真相が分かるお話でした。
確かにこれは最初にやってしまうのはまずいなあ…、と納得はしつつも、ルート制限があまり好きじゃないので複雑なところ。
気になりすぎて、他のキャラルートの時に集中出来ないんですよね。
初めは悟空なのに禁箍はどこよ?と思ってたら、首にしている鎖が禁箍と知り、「何かやらかしたら首が容赦なくぎりぎりとしまるんだろうか…」と思ってしまいました。
実際は、電撃走らせたり、思い通りに操るという使用方法みたいなので、まあ良かったかな。
さすがに乙女ゲーでバイオレンスなスチルは遠慮します(笑)
共通ルートはやはり一緒なので割愛しますが、真君が毎日と言っていいほど降臨されるのが特徴かな。
ほんと暇人ですか、と言うくらい頻繁です。
時々見え隠れする暗い面が恐ろしいです、中の人の演技も相まって。
個別ルートが今からとても怖いです。
お助けイベント時、迷子の子供の両親を探すやつで、お礼を言う主人公に「泣きそうな顔してたからな」「そうですね、かわいそうでしたよね」「違う。お前が、だ」っていう一連の流れが凄く好きです。
何気ない一言だけど、嬉しいなあ、こういう事言ってくれるのは。
普段は面倒臭がりだけど、こういう時放っておけないのが悟空のいい所だなーと思います。
悪夢にうなされる悟空が、「怖いからしばらくこうしててくれ」と主人公を抱き枕状態にして寝てしまうイベントもよかった。
どうしてスチルがないのか!?と心底残念でもあったけれども。
ここには是非欲しかったよ、こうなったらFDで是非。
折角の常時睡眠不足という設定なんだし、勿体無い。
基本HPがとにかく低いので、いつも最後尾を歩いてて、気付いたら行き倒れているという、「だるい、めんどい、眠い」が口癖のメインヒーロー。
…こうかくと、お前は本当にメインヒーローかと聞きたくなりますが、事実なのだから仕方ない。
いや、でもこういうタイプは好きです。
どうしても峰倉さん版のイメージが強かった所為か、プレイ前は動より静タイプな事に違和感がありましたけど、いざやってみたら寧ろ好きだなと。
中の人の本気でダルそうな演技も良い。
本当に相手が困っていたら、口では面倒そうにしつつもちゃんと助けてくれるし、なあなあで済ませずに悪いことはちゃんと相手に言えるところもちゃんとした大人なんだなと。
軍服+コートを肩にかけてるっていうのもいい。
今回キャラデザものっそ好みドストライクが多いくて嬉しい限り。
八戒のは尻尾可愛いよ、尻尾。
あの尻尾の秘密が物凄く気になります…、あの悟浄ですら即行で忘れることにするほどのものだなんて!
八戒いわくのデート回!
蘭花に「女の子なんだからもっとお洒落しなきゃ!」と言われたことが意外と心に突き刺さっていたらしい主人公。
見るくらいならタダだし、と自分に言い訳しつつ雑貨屋へ。
たまたま爆弾の材料探しに来ていた悟空と一緒に店内を見て廻っていた時に首飾りに目を惹かれたものの、お値段がちょっと高い。
路銀に困ってはいないけど、手持ちでは足りない。
かといって、お金を預けている悟浄の所へ取りに戻るのも、近くにいる悟空に借りるのも気がひけてしまう。
これは無駄遣いはするなという事だよね、と未練残しつつも諦めて宿に戻る主人公でした。
いやほんとこの後悟空も言ってたけど主人公って結構自分のそういう個人的な望みに対しては諦め早いなあ…。
世界を救う旅をしているとはいえ、年頃の女の子に変わりはないんだし、そもそも無駄遣いするなとは言ってもそうやって節約したお金を悟空が調合失敗して爆弾爆発させた宿の修理費に使うよりはいいと思うのだが…。
それに皆は寧ろ「買っておいで」って言ってくれると思うけど。
結局宿に戻ってきても未練は消えず、もう寝ようとしていたところで悟空がやってきて、何故かむすっとした様子で一言「間違えて買った」と、包みを差し出してきました。
中身は先程主人公が雑貨屋で見ていた首飾り。
あんまり熱心で見ていたから、悟空が買ってくれました。
ええ男やなあ。
なんだかんだ言いつつも、ちゃんと見てるんだなー。
「爆弾の材料に使おうと思って買ったけど勘違いだった」と、照れ隠しにバレバレの嘘をつくところが悟空らしくてほんとかわゆかった!
まあ、八戒みたいにそつなく渡されてもびっくりするけど(笑)
途中、真君が悟空が万年HPマイナスの理由を教えてくれました。
歩いていることが奇跡なほどの強い封印を施されているらしく、それに抗う為に力を使っているからいつでもHPマイナスだそうな。
これを知ってるか知らないかで随分悟空の印象変わるなあ。
他の人ルートでもこの事実はやんわりとでいいから教えて欲しかった。
物凄く不思議だったので。
本人から過去を聞かされたときの、回想シーンに対しての主人公のツッコミが鋭すぎて面白かった。
確かに私も悟空にしてはやけにはきはき喋るなーと思ったけど。
あと妙に熱血漢っぽい雰囲気。
「回想シーンなんだから、普通は語り手が俺だろ」みたいな、主人公には「は?」でも、プレイヤーにはよく分かる答えを返すのもナイス。
天竺入って経典をゲットしたら、やっぱり出てきた紅茶王子。
普段はKYですが(時々わざと読んでない行動してるのかと疑うけど)やはり牛さんの息子なだけあって強い。
頼みの綱の玉龍も属性の相性+トラウマで、動くことが出来ず、絶体絶命の主人公を助けに入ったのはHP常時マイナス疑惑のある悟空でした。
このシーンは玉龍ルートをクリアした後だとものっそ玉龍が心配になってしまう。
天竺入る前から体調が思わしくなかったのに、主人公の前に出るところはさすがメインヒーロー。
思わず悟空見て「2Pカラー?」とか呟いてしまった…、折角のシリアスなのに。
悪夢にうなされたいた夜に主人公が偶然見た悟空の変化の一端が、これの複線だったのですね。
夢で閻魔だった頃の自分を思い出しかけて、封印に綻びでも出来かけていたのかな?
500年前の真相が明らかになった10話。
金蝉子だった頃、とある地上界の森で終わらない戦に憂いて森へと現実逃避しに行った時に偶然出会ったのが閻魔王。
木に背中を預けて気だるげに読書してるスチルは色っぽさが半端なかった!うおお。
互いに干渉することはないけど、同じ空間を共有できるというのはいいなあと思いつつ。
悟空が知略に長けているのは閻魔王の記憶なのかな。
悟空が赤毛・白シャツ・黒コートなので、閻魔は黒髪・黒シャツ・白コートと間逆の色合いでしたが、これはこれで格好良い。
ていうか、なんか一番好きかもしれない、閻魔様。
新たに立ち上げる第三勢力に手を貸してほしいと申し出る金蝉子に対し、「お前の考えは正しい。だが、そうと分かっていてもその道を選べない者のいる」と冷静に答える閻魔。
上に立つ者だからこそ、選べるものも多いけど、同じくらい選べないものも多いんだなあ。
道は違えるけれど、祝福はすると、言ってくれたのは嬉しかった。
後、2期OPの冒頭にある名前を尋ねる一連の流れは、現在だけでなく過去でもやってたんだなーと。ちょっとうるっときた。
名前をつけてあるイベントは状況としては殺伐なのに、当の2人がほのぼのとした雰囲気で見ててほんわか。
斉天大聖≠悟空、というのは驚きました。
かといってお話に矛盾もなく、そうくるかーと。
本来であれば金蝉子が認めた仲間であり、戦争終了時に魂が消えずにいた斉天大聖・捲簾大将・天蓬元帥・玉龍しか従者としては認めないので、閻魔王が認められる訳がなかったけど、斉天大聖の魂を喰らい、且つ金蝉子とも縁があったから、現代で従者として認められたということなのかな。
そして明かされた真君の秘密は歪んだ愛情でなんつか肯定は出来ないけど否定も出来ないかなーと。
けれど、閻魔側にもきちんとした理由があり、双方が納得した上での戦いの結果なのだから口出すのもどうかなという気もする。
だけど、それで納得できないのが感情ある生き物だよなあと思います。
この事実を踏まえた上で初めからプレイすると、彼はどんな気持ちで悟空を言葉を交わしていたのだろうかと切なくはなります。
大聖の記憶を持っているとはいえ閻魔に変わりはないのだから、余計に自分達の思い出を踏みにじられるような気分にはならないのだろうか。
それを覚悟した上での行動なら、なんとも言えない気持ちになります。
ただ、ラストの方で「いつまで大聖のふりをするの」とか言っていたのには、「いや、自分でやったせいでしょ」と。
悟空も言ってましたけど。
真君のやってることは、傷口に自分自身で塩をぬっているようなものだと思うのですが。
ラスボスはやはり真君でした。
うん、普通に一番怖かった、色々。
バトルは一番熱かった!
「俺は木叉みたいにお前を甘やかしてやんねえぞ」が格好良かった。
やはり悟空はそうやって余裕綽綽な方がらしい。
あ、後、唯一バッドEDにスチルがありました。
これまた切ないわー…、自分の方がやばいのにそれでも主人公を気遣って頭にぽんって手を置いてくれるからもう号泣しかけた。
EDは既に恋人時代を通り越して、熟年夫婦のような感じでした。
しかしまさかあの悟空が定職(薬屋さん)についているとは!
恋は人を変える、ですね。
元々悟空ってなんだかんだ言いつつ放っておけない人でしたが。
あと、子供らにらぶらぶシーン未遂を見られそうになったというのに、照れもせず「…続きするか?」と言ってのけてたのに驚いた!
最初の頃は、首飾り渡すのにも照れまくっていた初々しい子だったのに!(笑)
全個別ルート制覇してみて、一番好きになったのは悟空でした。
悟空>悟浄>蘇芳>玉龍・八戒かな。
やはりあの閻魔王様要素が決定打だったようです。大好き!
ていうか、この作品はみんなかわゆくて大好きです。うん。
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